更新日:2017年05月01日

縁の下の力持ち 品質管理室/秋川牧園(山口県)

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品質から安心は生まれる

理科教室?と思わせるような機器や道具が置かれた品質管理室

理科教室?と思わせるような機器や道具が置かれた品質管理室

生産から、加工、販売、お届けを全て行う秋川牧園。「口に入るものは間違ってはいけない」という創業者・秋川房太郎の言葉のもと、確かな品質の食づくりに精進しています。その要となるのが、社長直下の組織、品質管理室です。とても幅広い業務がある品質管理室。製品はもちろん、牛乳の原乳や冷凍食品となる前の生肉の検査結果に異常はないかなどチェックしたり、卵の重量や卵白の盛り上がりから、卵の状態を検査するなど、様々な内容の検査をしています。さらに、放射能測定も日々の業務で、製品や原乳、飼料など、毎日12~13もの検体を測定しています。
牛乳イメージまた、検査結果の報告や、冷凍食品や鶏肉製品、牛乳製品から外部委託製品の原材料や製造工程等の情報のつまった、まさに製品の設計図ともいえる商品仕様書を管理するデスクワークもあるため、少人数ですが、それぞれが専門性と責任感もって業務をこなしています。さらなる品質の向上に向けて社内で先導をとるのも品質管理室の役割です。新たな仕組みや研究結果とともに日々変化している食品業界。製品の品質や工場の衛生面向上の取り組みについては、社員向けに最新情報を発信したり、各工場に対して新しい提案を行うことも品質管理室が推進しています。他にも、「品質を管理」するためのあらゆる業務がたくさん。生産からお届けまで、秋川牧園の全てを見渡している組織です。

 

牛乳の生菌検査に潜入!

シャーレに寒天を流し込む品質管理室の岡本

シャーレに寒天を流し込む品質管理室の岡本

毎日のように行われる検査のひとつ、牛乳の生菌検査を覗きに行くと、寒天※の中で牛乳に含まれる大腸菌群を培養する検査が始まるところでした。培養するといっても、これは大腸菌群がいないことを証明するための検査。大腸菌群がいなければ、培養しても増えることはないのでシャーレの中の見た目も変わりません。無益のように思える検査ですが、この日々の繰り返しが安心につながります。
※大腸菌群の培養に適した寒天が用いられます。

品質の司令塔

日々の管理により品質が保たれていますが、万が一、異常が見られた場合には品質管理室が司令塔となります。しかしながら、「いつも検査結果が白か黒かはっきりしているとは限らないんです。」と品質管理室の岡本。「めったにないことですが、もし検査結果に異常があった場合、菌の状態によっては検査した検体固有の問題と考えられることもあります。製造工程や現場の状況、直近の検査結果など複数の情報から原因を分析し、時には出荷を中止することも判断します。けれど、そんなことはまず起きてはなりません。日々検査結果や工場の状況に目を配り、品質の異常を起こさないように予防することが私たちの責務だと思っています。」

放射能測定器、異常なし!

キャプチャ
年数の書かれたこのシールは一体なんでしょう?実は、放射能測定器の車検証のようなものなんです。

2011年12月に社内に新たに設けられた放射能測定室。以来、毎年1回外部から専門の技術者を呼び、測定器の校正を行っています。日々の測定をお休みして行う作業ですが、測定結果の信頼性における担保につながっています。

食のリスクは検査だけではカバーできません。あらゆる視点で工程を管理し、事故を未然に防ぐことが重要です。品質管理室では製造現場と協力し、工場の工程管理や衛生面などから品質事故を予防し、また放射能測定室では製品や飼料の安全性を担保することで、あらゆるリスクを回避することへの努力をしています。日々たくさんの検査や管理業務を行い、確かな品質を守っている頼もしい存在。秋川牧園の縁の下の力持ちです。

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おためしセット