更新日:2019年05月24日

初夏の牧場/むつみ牧場(山口県)

新緑まぶしいこの季節。むつみ牧場の初夏の様子をお届けします。

牛乳の味を左右する、大切な手作りご飯

秋川牛乳の乳牛がいる山口県萩市のむつみ牧場で2011年からスタートした自給飼料の生産。安心安全な飼料を追及した結果、行き着いたのは「自分たちの手でつくること」でした。手嶋牧場長をはじめ、たった3人で耕作放棄地を開墾することから始まり、現在、隣接する約6ha(東京ドーム約1.3倍)の畑で牧草を育てるまでになりました。

取材に訪れた4月上旬は足首ほどの高さの牧草。約1か月で大人の背丈程の高さに成長します。

むつみ牧場で、育てている牧草は5月初旬に刈り取り、牛たちが大好きなサイレージ(乳酸発酵させた草の漬物のようなもの)にします。牛乳の味に大きく影響するサイレージの完成は7月頃。上手くできたらラズベリーのような甘酸っぱい香りに。

むつみ牧場・手嶋牧場長に夏の牧場の様子を聞きました!

Q.夏のお世話で大変なことは?

A.何といっても暑さ対策が一番大変。牛に水浴びをさせたり、打ち水や天井の大型扇風機を活用して牛舎を涼しく保っています。散歩が好きな牛たちも真夏の昼間は牧草地へ出ずに、涼しい牛舎でのんびり過ごし、夜風の気持ち良い22時から朝の7時にかけて牧草地で過ごすことが多いです。

Q.餌にも工夫が?

A.私たち人間と同じように牛も夏は汗をたくさんかきます。汗からミネラルが大量に失われるため、普段通りの餌をあげていると体調を崩してしまいます。そのため夏は冬に比べ、ミネラルが豊富な飼料をあげています。

 

暑さが苦手な牛たちにとって近年の猛暑は過酷な環境。むつみ牧場では牛1頭1頭の食欲や体調をみて、1日の搾乳量を決めていますが、夏は他の季節より特に気を遣ってお世話をしています。牛に、快適に健康に過ごしてもらうために、知恵と工夫を凝らして今年の夏も乗り切ります。

これからの季節、牛乳はスッキリ軽い飲み心地に

牛乳は1年中ずっと同じ味。そう思われていませんか?実は、野菜に旬があるように牛乳も季節によって味の変化が感じられます。これから夏に向かって気温がグングン高くなっていくと、牛は私たち人間と同じ様に、食事量が減り、水分をたくさん摂ります。その結果、牛乳は脂肪分の割合が減り、夏場にピッタリのサラッとしたさっぱり軽い口当たりになります。

 

ジャージー乳が生み出すコク

秋川牛乳には、微量ではありますがジャージー牛乳を配合しています。ジャージー種はホルスタイン種に比べて体が小さく乳量はホルスタインの半分以下、実に年間3トン(1頭あたり)の差に。しかし、そのお乳はホルスタイン種に比べ乳脂肪分が豊富。味は濃厚でクリーミー、ほんのりと甘いのが特長です。秋川牛乳にコクとまろやかさを足す隠し味として秋川牛乳の美味しさをつくっています

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